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顧問の独り言 2020年10月

「高校選手権、斯く戦えり。」ー第2節までー

11月7日、東海地区予選1回戦で敗れ、全国への挑戦が終わってしまった。
最高にいいチームだった。本当に成長した。
足跡を見つめ直し、15期生へのエールにする。

10月4日。愛知県大会の予選トーナメントAグループ決勝から、シードとして出場。トーナメントの山は4つ。A〜D4つの決勝で勝利した4チームが決勝リーグに進んでいく仕組み。対するは南山。1回戦から駒を進めてきたのは勢いだけでなく、地道な育成と強化の賜物だと思う。大会自体が中止だった総体だけでなく、夏の大会にも参加できなかった南山は今大会に向けた意気込みも相当なもの。最後まで諦めるという発想が全くないのは過去の対戦同様であり、南山イズム、梅垣イズムの真骨頂をまた見せつけられた。知性的であり情熱的。勝敗の結果とはまた違う側面でも学ばせてもらった。
スコアは7-0(得点者:璃音、ほのか、梨那2、結衣2、あずみ)。大切な一戦を勝ち、決勝リーグ進出を決めた。

10月10日は台風襲来と県内一部に出された暴風雨警報により、第1節が延期。

10月17日、決勝リーグ第1節。vs至学館。舞台はテラスポ鶴舞。
9分。前回の対戦同様、またもや先制を許してしまった。このスコアの動きから試合の展開も加速した。
12分。守備から一転、左サイドの恋から縦展開。この日、キックオフからあまり調子の出ていなかった恋だったが時間の経過とともに落ち着きを見せ始め、徐々に左サイドで存在感を見せ始めた。そんな矢先だった。ルックアップから前を見るとサイドに流れたほのかが呼び込む。迷わず測ったようなゴロの強パス。それをほのかがドリブルで持ち込み、左足インフロントで見事なカーブを描く。ゴール枠の外から巻き込んでの得点は異次元。1-1。
41分。後半開始早々、見事なドリブル突破に思わず後手を踏んでしまった。だが決死のスライディングで鍵をかけてなんとか阻止。ただ、アンガクにとって誤算だったのは逆サイドからも詰められていたこと。至学館の集中力もすこぶる高い。1-2。
55分。直前の梨那のサイド突破でCKを獲得。キッカーはあずみ。菜々子が高い位置でドンピシャに捉えるも隅を狙ったヘッドはポストに直撃、しかし跳ね返りを璃音が一発で蹴り込み再び追いつく。2-2。
79分。ほのかのミドルシュートをブロックされて獲得したCKを再びあずみ。鍛えられた至学館の奮闘も光っており、PK突入もやむなしと思った時間帯だった。磨いたセットプレーは思いを乗せてそのままゴールへ。劇的な逆転弾。3-2。
苦しい展開は折込済みとはいえ、自由にはやらせてもらえない中盤に至学館の成長を感じつつ、同時に2度のビハインドを追いつき最後には逆転する底力をみせたことには素直に喜びを感じた。

ただ、この時には、勝敗はともかく、2日連続でまさかこれほどまでに劇的な展開になるとは思っていなかった。

10月18日、決勝リーグ第2節。vs同朋。台風延期による日程変更もあり、急遽試合会場を提供してくれた春日井商業高校は無観客。
右サイドでは開始から間もないタイミングに璃音がまさかの負傷退場。ただ、同じ2年生の愛佳がほとんどタイムロスなくピッチへ。私はすぐにピッチに向かったためベンチには部員しかいない。見事なベンチワークは称賛に値する。
最初にスコアが動いたのは40+2分。アディショナルに中盤で奪い、菜々子から央奈にダイレクトに繋ぎ、最後は梨那が見事に決め切り先制。1-0でハーフタイムへ。
52分、同朋のCK。一度はバーに助けられたものの跳ね返りは同朋へ。押し込まれて振り出しに。1-1。
78分。あずみがドリブルから相手のファールを引き出す。FKキッカーは結衣。ターゲットのほのかを少し越えて菜々子へ。相手のブロックに合いつつもボールは交代出場した愛佳の前に転がる。迷わず右足を振り抜いたボールは鋭くゴールネットを揺らす。2-1。残り時間を見てもこれが決勝点になる。そう思ったのが油断だったのか。
80+1分。アディショナルタイムが3分と表示された中での同朋FK。交代出場した直後の叶希がダイレクトに両手で触れるもわずかに手元が狂ってしまった。交代出場したGKとしてのファーストプレーがこのシーンだった。誰も叶希を責めることはできない。混戦の中、激しい接触を伴ったものの得点を認める判定。あずみがキャプテンらしくジャッジを問いただすも覆らず。2-2。
80+3分。もはやラストワンプレーの状況。後方からロングボール。その先にFWほのか。マーク2枚が待ち受けていたがワンタッチコントロールで振り抜いたボールは80分以上戦った末の、チーム全員の底力だったと思う。今振り返ってもこれ以上ない決勝ゴール。3-2。

こうして2節を終え、勝点8を積み上げることに成功。計6得点は素晴らしい成果だし、計4失点はまだまだしっかりせねばと自覚するのに十分な課題となった。
この結果、最終節を待たず上位2位以内の確保が確定。2017年度以来となる東海地区予選の出場権を手にした。

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