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顧問の独り言 2018年7月号

『顔を上げて、一歩ずつ。』ー 東海総体視察、Liga第1節、夏の大会開幕、TM 

6月中旬から7月中旬までを振り返る。
総体県決勝の翌週9日は県高校リーグ開幕。1部第1節は同朋高校と対戦。開始2分のCK。一度は跳ね返されるもアズミが落ち着いてコンパクトに蹴り込み先制点。結局これがこの試合唯一の得点であった。最後まで試合を支配し続けつつも決めきれないところに課題は残ったが、これもサッカーである。10日には愛知東邦大学とTM。OGナナカとも久しぶりの再会。1本目1-1、2本目0-0、メンバーを大きく入れ替えた3本目は0-1。チーム全体の地力がついてきたことを実感できた1日。

それにしても素晴らしい観察眼と集中力であった。6月16日17日は東海総体視察。部員全員を4グループに分けて全試合を分析。県代表4校が繰り広げる熱戦を眼前にし、そのピッチに立てない悔しさを噛み締め、次に進むための活路を必死で探った。苦しみながらも見事な戦いぶりだったライバルは躍動し、その息遣いは周囲を熱狂に巻き込んだ。
8月に東海エリアで行われる全国総体。競技ごとに開催地は分担され、女子サッカー競技は静岡県で開催される。もし愛知が開催県だったら…アンガクは開催地枠として全国初出場、だった。だがそれはカピタニオがこの2日間で東海第2代表の権利を勝ち取ったから。いろいろな運命が交錯する。

翌週、6月23日にはLigaStudent東海北信越2018の第1節 vs帝京大学可児。移動中はワイパーフル稼働の大雨、午後4時のキックオフ時には上がり始めたが人工芝ですらボールが全く転がらない降水量には大いに戸惑った。それにしても帝京大可児による、場を理解した戦術の実践は適応力という点で学ぶべきところが大いにあった。今後の戦いを見据える意味でも意義深い一戦はシーソーゲームの展開に。前半はリナのクロスにタイミングよく走り込んだナツキがゴールした1点のみ。後半はまずエンドライン際でクリアしきれず失点し1-1に。ホノカの技ありループで2-1にしたものの再び追いつかれ2-2。80分の熱戦はラストワンプレーでナツキが決定的なシーンを演出しホノカが落ち着いて決め、3-2の勝利。WOM(Woman Of the Match)はナツキが獲得した。
少し過去を振り返ると2017の新人戦決勝翌週に対戦した時は内容的に完敗だった。その時からそれなりの上積みが出来た結果がこの日の試合だったとも言えよう。

定期試験による活動中断を終え、7日には久しぶりにラブリッジユースと対戦。東海トレセンのため何人か抜けていたようだが、相変わらずの洗練された戦術と質の高いテクニックに苦労した。それでも何とかお姉さんとしてのプライドは保った、か。本校で活躍する名古屋OGの発奮が昨年度までのチームメートにも何か伝えることになっていれば最高だ。8月にはU15全国大会を控えるラブリッジメンバーの更なる活躍を心から応援しよう。
翌7月8日、県高校女子サッカー大会開幕。予選リーグ第1節は刈谷北。総体に引き続いての対戦となった。自分たちの課題とどう向き合うかというテーマで臨んだ一戦は歴代最多となる28得点(夏希4、ほのか8、あずみ4、梨那3、結衣3、美聡2、恋、央奈、珠実、菜々子)をマーク。ただしすべての場面がオールOKだった訳ではなく、判断ミスなど改善すべきところも見つかった試合であった。

14日には第2節、vs市邨/春日井商業の合同チーム。試合前には市邨林先生と談笑。わずかな会話でもその中身から何かをエネルギーにしようとするモチベーションが林先生にはあるといつも思う。人数的な困難さを抱えつつもそのチームは必ず魅力的になる。アンガクは前節同様自分たちのあるべき姿を模索することをテーマにした。前節より良い内容だったが、結果的にはちょっとした技術的修正が必要となった。交代カードを5枚全て使った試合は前半6点後半3点(梨那3、ほのか2、あずみ2、夏希、菜々子)、9-0で勝利。この結果、予選リーグ首位通過となり決勝トーナメントは準々決勝から出場となった。

15日は帝京長岡(新潟)そして大商学園(大阪)との練習試合。それにしてもこのようなマッチメイクが県内で行われるのはほんの数年前まで殆どあり得なかったと思う。全国におけるカピタの躍進、そして場を提供してくれる名古屋経済大学三壁監督のおかげである。この試合は犬山市の羽黒中央公園という素晴らしい人工芝ピッチで行われたが、もう1つの会場である名経大グランドを含めた参加校は聖和学園、藤枝順心、東海大翔洋、聖カピタニオ、そしてホスト校の名古屋経済大学という顔ぶれ(翌16日には楠クラブ、愛知県U18トレセンも参加)。一昨年前頃から参加しているこの機会はとにかく特別な空気感で溢れている。
35分1本目は対帝京長岡。いつ対戦しても個の力はスキルフルであり、局面的に後手後手に回されてしまう。この試合でもやはり苦労する点は同じであった。そんな展開の中、必死で対応し少しずつ自分たちの時間へ。何度かの好機と危機を繰り返し、最大のチャンスでボールは中央へ。キッチリ決めたのはホノカ。1-0で勝利。
2本目は大商学園。1本目からスターティングを6枚変えるとそれを意気に感じた選手たちは見事に応えてくれた。ただ、相手は大商学園である。スコアレスで進めるも形勢の厳しさは拭えない。半分ほどの時間が経過したところでGK含めて7枚一気に交代。すると攻撃の手が増え出す。気がつけば大商竹内周先生の檄も飛び始めた。きわどい好機はネットを揺らすも連続してオフサイドの判定。終盤にミドルを被弾し先制を許したが、ナツキが見事すぎるミドルを狙い澄まして1-1に。ラストワンプレーでPKを与えたが一連のプレーにミスは無かった(本当に必要ないレベルだが、敢えて言うならアタックすべきエリアとゴール前の枚数について冷静に考察し思慮深くプレーすること、ぐらいか)。1-2で終えた2本目も大きな収穫を得た。たかが1本であるが試合を終えたあと、竹内先生から貰った「強くなってきたねぇ。8月、待ってるよ」の言葉が、また私たちのエネルギーになる。

蛇足。
いつも通り映像を交え、いつもより少し熱を帯びたバスミーティングをしつつ部員を送り届けて、私だけ再度犬山へ。名経大グランド脇の三壁御殿に到着すると聖和の国井先生から「〝独り言〟読んでるぞ。アンタのアレ、なかなか面白いわ」と開口一番お褒めの言葉。月末でもないのに独り言を今書いているのは、つまりそう言うことである。意外な場面で最大級のいいね!ボタンを押されて書かないわけにはいかない(笑)。
ということは、部員のいいね!ボタンも押してみたらきっともっと頑張るのだと思う。私ではない、誰かに押してもらえるといいんだろうなぁ。

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