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顧問の独り言 2021年9月号10月号

「高校選手権」〜16期生の着地点。〜

9月はありとあらゆる計画が頓挫。練習試合もリーガも中止。高校選手権でさえ本当にできるか不透明なときだった。本当に苦しい一ヶ月。希望者へのワクチン接種も徐々に進む一方、副反応により部活動欠席…なんてケースが日常になって、それが10月にも断続的に続いた。ただ、黙って何も取り組みが無かったわけではない。日々のトレーニングは制限の範囲で熱心に向き合ったし、日によってはランメニューなど極めてハードな時間を過ごした。まぁ、日々の詳細はその都度公式インスタにアップしていたので〝独り言〟読者の皆さんはタイムリーな情報を目にしてくださっていたと思うが。
9月末に緊急事態宣言が解除。本当にギリギリのタイミングで高校選手権開催に漕ぎ着けた。

10月。
宣言解除後、最初の練習試合は2日に小坂井高校。そんな時期にも関わらず二つ返事で対応していただいたことに感謝の気持ちでいっぱい。練習してきたことをやっと試す場が来た…そんな気迫がプレーを後押ししたように思う。
10日には名経大で名経大とカピタニオ。高校選手権前、最後の練習試合。そんな1日をこの両チームと過ごせたことが今となっては少し誇らしい。内容的には、押し込まれても耐えて耐えて跳ね返し、わずかな好機を糸口にして、少しずつ前進し、隙あらばと戦う。そんなゲームができていたと思う。春先に比べるとずいぶん成長してきたよね。試合後にそんなコメントをM壁さんや多田さんから貰った。簡単に失点しないところが自分たちの武器だと、また少し自信をもった1日だった。

16日、高校選手権3回戦。安城学園、初戦。相手は金城学院高校。どうやら一時期に比べると部員集めなどに苦労している向きはあるが、過去にはずいぶんと手こずった記憶もある。大切なのは自分たちとどう向き合うかだよと送り出す。公式戦初スタメンのモモカも緊張しながら全力プレー。確か1stチャンスはモモカだったような…。さて、試合といえばボールは意図的に動かすものの、初戦の緊張からか、はたまた不慣れな環境のせいか(1年生はなんとこの時期に関わらず初めての旭丘会場だった!ありえない!!笑)フィニッシュの精度がままならない。金城の粘り強さもあって前半は3ゴール(リオン、ハナノ、アヤセ)。
後半に入り、予定通り交代カードを切りながら時間を進める。アヤセ、ミツキ、アズサ、カンナ、シオリがそれぞれ苦労しながら決め切って後半6ゴール。計9得点で準々決勝に駒を進めた。

17日、準々決勝。フットボールセンター知多。対するは至学館。ここ数回の対戦結果は分が悪い。しかし高校リーグでは最小得失点差で勝利した。つまりなかなかスコアの動かない試合になることを予想。そして現実も予想通りに。
前半早々から至学館によるフォアチェックに苦しめられた。ボール際の激しさは前回の対戦以上だったと素直に認めるしかない。それくらい強烈な印象だった。なかなか前方に侵入できない安城学園。とはいえ上手く凌ぎながら前半をスコアレスで折り返す。
後半に入ると少しずつ形勢を盛り返すことに成功。互いにゴール前に押し寄せる場面を作り出すもネットを揺らすところまでいきつかない。後半終了近くには連続してチャンスが訪れたが、そこで決めきれないのは自チームの力不足というよりも対戦相手の至学館の意地を見せられたという捉え方が適切だろう。
今大会はレギュレーションにより延長戦は無い。スコアレスドロー。運命はPK戦に委ねられた。
互いに5人ずつがきっちり決めて、サドンデスへ。結果、7人目で決着し次に駒を進めることになったのは至学館だった。

不思議と悔し涙の出ない敗戦だった。選手は泣いていたが私はむしろ晴れやかな気持ちすら感じていた。押し込まれた時間帯を鍛え抜いた守備力でギリギリのところで抑え切り、流れを次第に自分たちに持ち込んだ終盤の押せ押せムード。現状の戦力で出来うる最大の攻防を演じてみせたのだ。無論、後悔がないわけでは無い。ただ、できるであろうことを全力で全うし、相当の結果を引き出した。これを誰が責められようか。
本当に素晴らしい戦いぶりだった。勝つことができれば尚のこと良かったが、どちらかが勝って、どちらかが負ける。高校選手権とは、そういうものだ。

16期生の高校サッカーがここで終わった。
キャプテンだった柳瀬璃音。先輩についていくことしか出来なかった彼女にチームを託した。責任感に押し潰されそうになりながら、いつのまにか自分らしいキャプテン像を見つけてくれた。毎日メニューを相談し誰よりも声を出し、自分の力で勝利に導こうと常に最善を尽くした。その活躍はいつの間にか右サイドに止まらないものになっていった。
今季、チームの心臓であり続けた平林愛佳。最高学年になってからの彼女の覚悟は素晴らしく、凄まじいものだった。あの小さな体にどうしてあれほどのタフネスがあるのか。ボールの行き先には必ず愛佳の姿があった。声を張り上げ周囲を鼓舞し、ボールを動かすアンガクサッカーを見事に継承してくれた。
とうとう実力でピッチに立った馬場梓。身体能力の高さだけではピッチに立てないと気づいた時が一番苦しかったのかもしれない。努力に努力を重ね、流れを変えるジョーカーにまで成長したのは自分自身を諦めなかったおかげだ。最後のカンテラ、涙ながらに出場機会の感謝を言いにきた梓。サッカー未経験でも成長できると私が教えてもらったように思う。
紛れもなく屋台骨だった鈴木桃菜。笑顔を絶やさずチームを支え続けることに専心した。嫌な顔一つせず私の愚痴を聞き続けてくれた桃スケさんに感謝しきりだ。人数の少ない16期を時には励まし、時には笑い飛ばして大きな輪にしてくれた。一年前、東海を決めた時の涙を今も思い出す。

知多の会場から海は近い。日没に間に合って全員、思い思いに感情を吐露した。
先輩への感謝、苦労した上での自己肯定感。
大会を少し早く終えてしまったことへの無念さは、心にしまって。

安城学園女子サッカー部の歴史は、これからも続く。
先輩たちへの感謝を胸に、頑張っていこう。

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