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顧問の独り言 2018年10月号Part2

『安城学園、かく戦えり。』高校選手権、決勝リーグ最終節

引退の日が決まった中での取り組みは、正直言って本当に難しかった。一体どこにモチベーションをもっていけばいいのか…。思い出すと今でも胸が苦しくなる一週間。ただ、それは私だけではなく部員も同じ。
15日月曜から再始動。ルーティンを大切にしながら、パッと見は今までと変わらない雰囲気。だがやはりどこかやりきれない気持ちも散在していたとも感じた。普段、練習後に私はあまり話をしない。しかし「あと一週間」という事実を言葉にしながら最後に向かう決意を話す。夏の遠征で大怪我をした3年生のタマが懸命のリハビリ生活を経て通常練習メニューにフル参加出来たのがこの日。
16日火曜は定期試験が始まった日。だから、というわけではないだろうが気持ちがグランドに向いていない瞬間が幾度かあった。練習にどう向き合うか、という点において気持ちの弱さを感じてしまった。みんなで越えなければいけないと叱責。チームとして足りないことから逃げてはダメだ。そんな終わり方をしてはダメだ。
17日水曜には紅白戦。本当に白熱していた。これでこそアンガク。戦術的な修正も時間の経過とともに実行できた。前節に膝を強打し痛めたハナ、もともと具合が心配だった足首を紅白戦で負荷をかけすぎたリオへのテーピングも、あと3日。
18日木曜にはトレーニング後半にセットプレーの最終確認。顔ぶれには3年2年に混じり1年生がひときわ多い。入部してまだ半年なのに重責を担う1年生たち。一緒に全国へ行こうと誓い合った心で、今は13期生との残る時間を心底愛おしく感じている。
19日金曜にも紅白戦。試合前日だから少し実施を迷ったが。メンバーを言い渡したあと、タマとフウカとアミ、そしてノゾミを呼んだ。力強く手を繋ぎ、そっと円陣を組んだ。これが引退試合になるかもしれない。そう伝えると涙がこらえきれなかった。サッカーの素人が必死に取り組む3年間でやっと辿り着いた場所。見えた景色の美しさは練習後の表情が物語っている。
トップメンバーは最終節を見越した配置。おのずとプレーの質も高まる。得点を決めてそのつど得点者の周りに祝福の輪が出来る。悪くない出来。戦う準備が整った。

20日、最終節。対愛知啓成。
前半の出来は見事。プラン通り、押し気味に進めることに成功した前半、得点に飢えていたチームに活気を取り戻したのはやはりチームの大黒柱、ナツキ。美しい軌道のミドルはこれまでチームを引っ張ってきたことを思い出させる象徴的なフィニッシュだった。サイドから狙いすましたゴールと合わせて2得点。続いたのは2年のミサト。今シーズン、入部以来初めてスタメン落ちを経験したが、あの苦労があったからこそ今のミサトがある。これからのアンガクを背負って立つ気概を見せてくれた。

前半だけで3ゴール。ハーフタイムの表情は皆明るい。後半に向けた修正も自らが言葉を発し合う状況。勝利を手中に収めたかに見えた試合は、しかし暗転。お返しとばかりに後半だけで3度もネットを揺らされてしまった。改めてサッカーに魅せられて、そしてサッカーの怖さを知った。
PKでも気持ちを持ち直して奮闘。成功もあり、失敗もあり。残酷な結果もまた、サッカー。

大会を振り返れば、上位陣の拮抗と、それを追いかける2番手グループの質向上が目覚ましいと感じた。南山梅さんがリードする県高校リーグの存在がいくつかのジャイキリを予感させることに大きく寄与しているのは間違いない。
アンガクにとっては苦しい経験も多かったが素晴らしい大会だったと、改めて思う。

内海の海岸は日が落ちると本当に真っ暗だった。でも部員みんなの楽しげな声がむしろ際立つ。帰りのカンテラでは、まず2年生が3年生に送る感謝のビデオメッセージを流してくれた。出番に恵まれない部員が多い2年生だが、事あるごとにそれぞれが3年生への憧れや感謝を口にする。シャイで口下手な学年だが少しずつ成長していると実感。愛あるメッセージに3年生もジッと見入った。映像が終わると今度は学年対抗(?)歌合戦。それにしても1年生は歌が上手い。いや、間違えた声が大きい。でもその大きさに3年生への感謝の気持ちは比例している。途中からは学年問わず大合唱。そして初めての展開、ライブハウス的盛り上がりである。誰がやり始めたかというと、首謀者はやはりこの2人、タマ&フウカ。それに乗じて全員で盛り上がった。タオルを振り回してのハンズアップ状態。これほど楽しい運転は過去に無い。帰着時間は少し遅くなったけれど、とても楽しい、思い出の時間。

解散直前に新体制の発表。
これからは14期生のリンがキャプテン、同じくヨッシーが副キャプテンを務める。それぞれの決意表明を3年生が温かく聞き入る。話し終わると全員から大きな拍手。

10月22日、新チーム始動。
前を向くのは苦労が伴うし、新鮮な気持ちだけでは踏み出せないこともある。そう感じるのは、それだけ3年生7人それぞれの頑張りが素晴らしかったということの証明でもある。
しかし、そうは言っても…最初とは思えないほど気迫みなぎる練習だった。寂しさを振り切るにはこれぐらいがちょうどいい。
22人で、新たな一歩を踏み出そう。それが13期生への思いになるはずだ。

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