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顧問の独り言 2016年12月号Part1

『裏付け、確信、新しいチャレンジ。』ー さよならミーティング、新チーム始動 ー

東海地区予選から数日経って、11期生6人との〝さよならミーティング〟実施。6人がそれぞれに思いを語ってくれた。一言も聞き漏らさないようじっと聴き入る1年生。語られる言葉に対して自身の思い出とともに感情移入する2年生。過ごした時間の濃密さー苦労と自問自答と歓喜ーは11期生におけるサッカーのすべてと6人の人間的な魅力に起因していたのだと改めて思った。間違いないのは〝経験したことすべてが今後の財産になっていく〟ということ。会う機会は一気に減ってしまうけれど、残る高校生活をこれまで同様、意義深いものにしてもらいたい。これからも6人を応援し続けよう。

16人で始動した新チーム。トレーニングメニューにゲーム形式を増やし、新たな適性(ポジション、コンビネーション)を探るとともに『このメンバーで新人戦を戦うんだ』という自覚を養う。慣れ親しんだルーティンメニューですら、なんとなく新鮮な感じがする。ただ、私自身が諸事情でグランドに立つ時間がどうしても作れない日が多くなるのもこの時期。そんな時には主将リノから練習後に必ず報告メールが入る。
『ランメニューでは全員走り切れてとても頑張れていたと思います。いつもより声も出ていました。Bダッシュは全員で楽しく、真剣にやれました。終わった後お互いにハイタッチしたり声をかけれていて良かったです。』
『フウカがドリブルドリルで昨日よりも他の人のプレーを見たりしてスムーズに出来ていて成長を感じました。自分はフィジカルシュートでインステップに当たり、何回も綺麗に入りました。全体的に昨日と同じように気持ちが入っていて、いい時間だったと思います。』
言葉が人を動かし、勇気と確信をもって次の一歩を踏み出すきっかけになる。高校生から学ぶことや気付かされることは本当に多い。部員同士なら、なおのこと。

県高校リーグ第5節は南山と対戦。新チームにとって初戦が南山になるのは1年前と同じ(何かの陰謀だろうか)。そして1点差で負けたのも1年前と同じ(陰謀なんてないと信じてる)。実験的なポジションと実験的なシステム、そして0-1のスコアに『去年と同じだねぇ〜』なんて馬鹿な言い訳を添える。〝勝利を謙虚に受け止め、敗北を潔く受け入れる〟のはアンガク女子サッカーの普遍的な考え方。どのような結果にも必ずそこに至るプロセスが存在する。そのプロセスが学びのきっかけになる。

試験期間に入った。今回は勉強時間の確保を目一杯しつつ、トレーニングメニューは自主的に選択させている。全員で顔を揃え、互いの様子に刺激を受けながら、自分が取り組みたいことに取り組む。

怪我から相当回復してきたレオナは、それでも無理をせず(スポーツドクターの指示をしっかり守り)ランニングが中心。まだ捻挫の痛みが残るアミも一緒に。そういう姿を見てチーさんが同行してくれるのが何より心強い。アイカはクラス事情(笑)で連日遅れて参加するも遅れを取り戻そうと自らランメニューを課す。ランから一足先に戻ったチーさんは自分のリハビリをそっちのけでGK相手に一通りの基本トレーニングの相手をする。その甲斐あってかイマミサのトレーニングも充実。傍でマーカーを並べドリブルドリルに取り組むユイ。一息ついてネット打ちを始める。ふと気がつくと…いつの間にか右足で力強いキックが出来るようになっている!少し遠目から蹴りこみ続けるのはアカネ、リノ、ナナカ、リカ。予備動作で自分なりに負荷をかけてのインステップ、インフロント。時折、互いのキックを見て〝いいね!〟ボタンを押す(ボタンは無い)。
1年生は仲がいい(2年生も仲がいい)。どうやらドリブルドリルとネット打ちを全員で交互にやっているようだ。リオはノゾミとフィジカルシュートにも励む。ナツキにキックのコツを教わるのはタマ。少し削ったマーカーの上にボールを置くことでインステを蹴りやすくするのはアンガクにおける初心者の通過儀礼。フウカとアミはまだまだドリブルドリルが覚束無い。ハナが黙ってお手本を示す。
…え?『で、あんたは何してるんだ』って?。…そりゃ、あったかいコーヒー(時々あったかいコーンスープ)飲みながら見守っています。だって自主トレだもん。口出し禁止、独り言禁止。

たまには本の話。
最近の中でまあまあ面白かったのは『ゴールへのルート ラスト30mの崩し方』。そりゃあ有名選手だからできるんでしょーよ…と突っ込みどころ満載な図解もあるが、自チームの選手名を当てはめられそうなシーン解説が見つかるとちょっと楽しくなる。
タイトルに惹かれて今読んでいる最中なのは『PK〜最も簡単なはずのゴールはなぜ決まらないのか?〜』。蓄積された結果がデータとなって、正しい分析が改善へのアプローチになる。そういう当たり前のことがPKに限定して(PKに限定して!)綿々と書いてある本。今のところ発見はさほどないけど〝こうだろうなぁ〟と思っていた事柄が、より確信に近づくのは精神衛生上悪くない、とは思う。
まだ、軽くしか目を通していないけれど経験則が刺激されてアレンジのきっかけになりそうなのは『ジュニアサッカー ルーティントレーニング100』。同じモノでも見る角度を変えると違う景色になる予感。

…では、採点してきまーす(泣)。

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