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顧問の独り言 2012年7月号

Restructuring。

今年はまだ涼しいなぁ…なんて感じていたのは7月の上旬だったか。部サイトの更新が少し遅れて今日は8月6日。7月の活動を振り返りつつ、ふとした時に自分の日焼けした顔を見ると、この一か月の充実度と比例しているのかな、と思う。

他校とのTMを実施しにくかった先月から一転、7月に入り、結果的にほぼ希望通りのスケジュールで実戦的なTRに取り組むことが出来た。ゲームが出来なかった6月中旬頃からかなりの頻度でハーフコートサイズの8対8や6対6を継続的に実施し、その成果を存分に試すことが出来たと思う。ずいぶん前の…確かサッカークリニックの記事だったと思うが作陽高校(岡山)男子サッカー部、野村先生のインタビューが強く印象に残っている。『一年間の中で節目の大会が終われば、ポジションを変えたりシステムを壊したりして再構築する。そうすることで結果的に、よりスケールアップしたチーム作りにつながるし部員の経験値が上がる』。レベルは違えど、その考え方に深く頷く。現状に満足せず、もっと良いチームになるには適切な時期に程よい刺激が必要なのは当然だし、各部員のサッカー人生がこのチームで終わるとは限らない(むしろ続けてほしいと思っている)のだからいくつかのポジション、いくつかのシステムを経験させたいと考えている。そういった再構築(=Restructuring。リストラクチュアリング)をするのに必要な期間と環境がこの時期にあった、といえる。結果、総体予選から考えると多少なりともチーム力を上積みすることが出来たと感じている。と同時にこの時期、進路の関係で3年生がTMやTRを抜けることも多かったのも事実。そういった中でも1,2年生が踏ん張り、チームの底上げに貢献してきたのではないかとも思う。

清水レディースカップ。

7月27日から29日まで、静岡県清水にあるJ-STEP(清水ナショナルトレーニングセンター)にてカップ戦に参加してきた。今年で3年目の参加だがすでに馴染みになった先生がいたり初顔合わせもあり、今年も有意義な遠征になった。もはやチーム作りに欠かせない大会である。
予選リーグの組み合わせは関東大会出場の伊勢原(神奈川)、大会常連の四日市西(三重)、昨年度順位決定戦で対戦した甲府商業(山梨)、そして昨年度のチャンピオンチームである東海大翔洋(静岡)の4校。

力量あるチームが偏った感は否めないが逆にこれほど有意義な対戦カードを最高の天然芝で体験できるのはありがたいとしか言いようがない。
伊勢原はさすが関東のチームといった印象。能力の高い選手が随所に配置されており、特に後半はかなりゲームを支配されてしまった。前半先制を許すもすぐに世梨のゴールで追いつき1-1で前半終了。後半に入るとマッチアップで勝ちきれない場面が増えてしまい、2ゴール許してしまう。結局1-3で初戦を落とした。続く2戦目は四日市西。ピリッとしない戦いぶりで簡単にゴールを許し前半を0-2で折り返す。後半やっと目を覚ましたように追い上げるが2点をとって時間切れ。2-2のドローだったが悔いの残る内容であった。
二日目、まずは甲府商業と対戦。昨年は0-0からのPKで辛くも勝利だったのでチーム全体がゴールを渇望する雰囲気になる。前半早々から攻守がうまく噛み合い、計5ゴールを奪い快勝。狙い通りの試合運びにスタンドで観戦している他チームや関係者からは「昨日と全然違うねぇ~」との声も。嬉しく思う反面、真の実力がまだまだ付いていない証拠だとも自戒を込めて話をした。グループリーグ最終戦は東海大翔洋。結果的にこの大会全25試合のベストゲーム、と手前味噌ながら評価できる試合内容。両チームの良さが出て前半はがっぷり四つの1-1。ただし失点がセンターライン近くからスーパーな1人にぶっちぎられてのモノだったことが結果的に後半に影響したかもしれない。後半はアンガクが押し込まれる時間が増えるも少ないチャンスで楔を打ち込み一進一退。そんな中、前半に喫した失点と同じ選手に、今度はペナルティーエリア外から突破される。いつもならディレイしつつ数的優位な状況を作って…と対応するシーンだが、どうしても前半の映像が脳裏に浮かんだのだろう、勝負を急ぎ痛恨のファール。エリアぎりぎりからこれまた素晴らしいFKでゴールを奪われてしまった。これが成熟度の違いなのか、結局このまま1-2で試合終了。予選グループを1勝2敗1分、グループ3位で最終日へ。
順位決定戦は清水国際との対戦。この試合の目標は『得点を奪いチーム全員で勝利する』こと。前半は歯車が今一つ。2-0で折り返す。“出場している部員が結果を出さなければ全員をピッチに送り出せない。それでいいのか?”とハッパをかける。すると後半は目の色が変わり、より攻撃的に。途中出場した部員もゴールを挙げる活躍。結果、初出場の1年生を含め全員をピッチに送り出し、6-1で勝利。第5位という結果で大会を終えた。順位的には昨年度の3位に劣るが内容的な充実度は明らかに今年度が優っている。3年生にとっては優勝したいと意気込んで臨んだカップ戦だったので残念ではあるが8月以降に向け、最高の経験だったと思う。

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