顧問の独り言を書き始めて現サイトに残っているだけでも9年目に突入しているわけだが、ここまで活動が出来なかったり縮小したことは初めて、当然だけど。でも部活運営における柱の一つでもあるので独り言を止めるわけにもいかず…。一応、振り返るとしよう苦笑。
3月1日から個別トレ開始。こういうことに取り組んでほしい的なプリントは渡したものの、終わりの見えない自粛期間に正直不安しか感じなかった。そこで課題にしたのが「個別トレの中身を先生にメールしよう」というありきたりな約束だった。やらなかったらやらなかった、で良いし、とにかく振り返る材料にはしようと。しかしこれだけ(つまり一方通行)では私が把握するところで完結してしまい広がりがもてない。大切なのは部員それぞれが互いの苦労や努力、そしてちょっとした息遣いをなんとなく感じ合うことだと考えた。そこで活用し始めたのがインスタグラムだ。私に送られたメールをとにかくアップし共有する。本来あるべきインスタの有用性とは若干異なる使い途だが、そこはさすが今時の高校生である。私が公式インスタを始めたと知るや否や日替わりで写真や動画も送ってきた。トレーニングの中身だけでなく「今日は近所の小学生とボールを蹴った」とか「中学時代のチームメイトとハードワークしてきた」などとエピソードも添えてある。最近では食トレなどという使い勝手の良いコトバ(笑)もあり、それに乗じて楽しい時間も紹介してくれた。日頃は何気なく見逃す風景写真ですら、添える言葉で共感や驚き、笑いが生まれる。他も負けじとゴールネットに巻きついて〝大きな魚が獲れた〟とか〝○○がケーキを作った!〟とか、〝自転車のカゴにハトが入った〟とか、カラーコーンを被って〝グリとグラ〟とか、もう訳が分からないほど座布団乱舞状態笑。午前にトレーニングを終えても、他の部員の取り組みを見て「刺激を受けてもう一度トレーニングしてきました」なんていう報告には頼もしさを覚えた。
本校は12日から制限付きだが部活動許可が出された。県内他校(の女子サッカー部)とも随時状況を共有しているが、その判断には地域差がかなり反映されているように思う。何が正しいのか本当にわかりにくい上、刻々と変わる国内外の数値に右往左往せざるをえない日々。それでも私たちにできることは、健康に留意し、落ち着いた活動をジワジワと継続するならば、特に屋外での活動によって健康状態に何ら大きな危険を及ぼす可能性は低い、というモデルケースに少なからずなるべきだ、と。これまでよりも手洗いうがいの回数を増やし、個々で検温しマネージャーが部員全員の体調を把握する。部員の家族にも異状があれば正直に開示し、その際には思い切って参加を見送る。こういった約束事を継続することが、新型コロナウイルス対策の意識づけにも大きな意味をもつ。
少し時間が経ち、メニュー内容を少し実戦度の高い、いわばゲーム感覚に立ち返るようなものにすると質が低下していることにやっと気が付く。違う言い方をすると歯車が噛み合わない感じ。ボールと関わる技術はさほど錆びていないし筋持久力も個別での取り組みのおかげか最低限の維持向上はできている。キック力だってツボにハマった際には力強さが戻ってきている。
足りないのは、判断の伴ったパスワーク、攻守における切り替えのスピードと強度、そして次に何が起きそうかという予測力。
ただ、それは決して嘆かわしいことではない。足りないパーツに気がつくことができれば、そこに強い意識を置いたメニューや取り組みにすれば良い。少しずつではあるが3月下旬に入る頃には修正の効いたプレーが増えてきた。あとはプレーを繰り返す中で徐々に強度を上げていけばいいだろうと楽観視している。
それにしても。
部活動自粛が3月1日。そこから二週間近く個別トレ。12日から条件付き再開になり今は3月26日。つまり再開から二週間経ったということだ。まだ自粛前の状態にまで完全に戻ったとは言わないが、そこそこの状態、そこそこの質にゆっくりと整いつつある。つまりこの経験から私は「チームとしての回復には個別トレの期間と同程度の時間がかかる」という仮説を立てている。もう少しポジティブに捉えれば個別トレの期間の長短に関わらずとも、およそ二週間でそれなりの状態に戻せる、と言っていいかもしれないが(それは少々楽観的すぎるか…)。
まだまだ見えないことが多すぎるけれど、できることから粛々と。
県内女子サッカー関係の皆さん!
全国の独り言ファンの皆さん(…いるのか?笑)!
一緒にこの時期を乗り越えましょう!!
4月はもっといろいろな内容で独り言できますように!!!!!!