ブックマーク▶︎https://angaku-girls-soccer.com

顧問の独り言 2019年6月号Part2

『どの物差しで成長するか。』ー 日々のTRと成長について  

総体県決勝を終え約3週間。悔しさを忘れずに、しかし確実に前を向いてトレーニングに励む部員の姿がある。それら全てが私を勇気付ける。

6月4日には本校体育祭。暑さも熱波というほどでなく、天候に恵まれた1日だった。無論、順調に進んだのは前日からの体育科教員を中心とした準備のおかげである。女子サッカー部員も他運動部とともに準備協力に携わった。例年以上に競技種目で部員の活躍が多かったのは私としては嬉しくなるトピックスである。100mではリオンが1年生ながら全校最速の戴冠、走り高跳びではTOP3にホノカとアズサの2名が入る大活躍をみせた。そのほかリレーなどでも日頃鍛えた脚力で声援を独り占めする部員もあり、なかなか素晴らしいものだった。恒例の部活動対抗リレーではおなじみの女子部活の最終組。陸上部(沖縄総体に総勢15名を送り込むチームレベル!)には及ばなかったものの、圧倒的スピードで盤石の準優勝を獲得。代表して走ったのはナギカ&ナナコ&リオン&ホノカ。見事な走力と素晴らしい応援体制で、今年もアイス食べ放題の権利をゲットしたのであった、トホホ。

8日のLigaは至学館と。総体県予選では戦力拡大著しい愛知啓成に競り勝ち4強に名乗りを上げてきた。当然永井先生も元気一杯である。対するアンガクもしっかり戦おうと怪我などでコンディションが振るわない選手を数人切り替えてピッチに送り出した。それにしても公式戦で出場機会の少ない部員が最近の練習では本当に頑張っている。もちろん足りないところがあるのは否めないが、それを補うほど前向きでひたむきな取り組みがチームの力になっている。スコアは2-3。残念ながら勝ちきれなかったが、収穫も多々ある一戦であった。なお、この日の岩倉市内の某コンビニからアイスが無くなったのは私たちのせいである、トホホ。

16日は高校リーグ第3節、対愛知啓成。前日までの雨で非常に困難なグランド状態だったが啓成部員が大変苦労しながらも一生懸命に水取りをしてくれる姿に少し救われた。
試合は徐々にペースをつかむもフィニッシュで決めきれずスコアレスドロー。ここ最近ではあまり体験したことのない田んぼ状態になってしまったグランドに練習の成果はほぼ出せなかったのが心残りではあるが、この日も主力組と主力を目指すメンバーが融合するシーンも多く、そういう意味では無失点で落ち着かせた試合運びに価値があると言えるだろう。

22日はPNFC講習。新しくビアンコネロのゲームシャツで揃えた姿に講師のクボさんも「あー!新しい!カッコいいー!」の歓声。取り組みも継続性をもってやっていることが如実に伝わったようでずいぶん動きが良くなってきましたねの評。体幹を鍛えるメニューに四苦八苦の部員たちだったが、そういえば最近実戦で転倒が減ったよねとボソッと言うと取り組みの充実を自己肯定。これもまた地道な積み重ねの成果。

23日はオフにして私は東海総体2日目を視察。逃した悔しさを密かに抱きつつ、豊川vs神村分校と帝京大学可児vs神村分校を観戦。ちなみに隣にはずっとカピの多田さん。不思議な関係である笑。試合を見てふたりでブツブツいながら頭の中でシュミレーション。素晴らしい個と個の対峙、グループによる解決、フィニッシュの精度とアイデア、連動性と意外性、チームカラーのマッチとミスマッチ、基本個人戦術の重要性、チーム戦術の徹底と時間の使い方。常に2試合が同時刻キックオフのために残念ながら藤枝順心戦は見れず。ならばと昼休みにラーメン+半チャーハン(なかなかの量)を完食したあと藤枝市内をドライブ(助手席には多田さん)、そののちに順心グランドをちらっと見学。「ふえぇ〜」と言いながら人工芝の背後に校舎という魅力的なコントラストに目を見張る。プリンセスリーグの下見終了である笑。

ところで以前は愛知の顧問団もさほど東海大会を観に来なかった。昔は正直言って私だけのときがほとんどだった。最近はまったく違う。今回は私がいなかった1日目に至学館の永井くん、同朋の本田くんも来ていたそうだ。今回は高校リーグ日程等もあって来れなかったようだが南山ウメさんもまず間違いなく来る。むしろ今では私よりも、いる。さらには(イ)レギュラーメンバーとして名経のミカベさん&ルネスのモロさんも完全に県高体連の一員、的な感じで会場で出くわす。必然、愛知のレベルは上がり連携は強まる(モロさんは滋賀だけど)。こうして尊重すべき愛すべき仲間が出来上がる。面倒くさいけど、そういうことなのだ(断定)。結局、どこをみて(みるというのは見るという具体的事象だけではない)何を目指し、そこから逆算して日常をどう有意義に活性化するか、と考えることが自身の心の拠り所になるのだ。方法論、アプローチが違うのは、それは個性だ。まごうことなく一致するのは良いチームを作りたいという到達点。そして県代表が全国で飛躍するという誇り。

それにしても県総体期間と変わらず、むしろこれまで以上に紅白戦で充実した取り組みができた今月だった。怪我やリハビリでのメンバー不足を思うとゲームのたびに嘆きたくなるが、私たちを見てくれと残るメンバーが常に奮闘、結果的に良い取り組みが本当に多くできた。それにしてもここにきて3年生の成長ぶりがかなり目立つ。安定感ではやはり2年主力に譲るものの、実戦形式における成長はチームの底上げに相当な影響力をもつ。トップチームに入るとボールプレーの速度や判断の甘さ、パスの精度に差が出てしまうところもまだまだある。しかしセカンドでのプレーを見るとトップに必死で食らいつき、粘り強さも表現できるようになってきた。隙あらばカウンターを狙う姿勢はトップチームと完全に一致する。周囲にかける言葉をみても主体者意識と存在感が大きくなりつつある。逆に今後に期待するのは1年生のプレー。まだまだ自分が局面を変えるんだという意識が足りず、周囲に言われたからこのプレーを選択しました、というシーンが多い。必然、自己評価よりも周囲にどう観られるかという視点に支配される心になる。だからコミュニケーションも自ら発信するものは皆無だし、プレーの判断もリアクションが大半になる。誤解して欲しくないのはそういう1年生も皆必死だということ。ただ、アンガクでプレーすることを選んだ以上、成長速度はより早くなくてはいけない。そうしないとアンガクに挑戦しに来た意味が薄れてしまう。これは毎年の1年生に言い続けている。いわば永きに渡ってつくられてきたアイデンティティのひとつであり、私が常に追い求めるところだ。
3年が意地をみせ続けて、2年が謙虚に挑戦し続け、1年に主体性が増せば。今よりもっと素晴らしい紅白戦ができる。練習ができる。それらが全て夏につながり遠征につながり、選手権につながる。必ずつながる。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です