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顧問の独り言 2017年3月号

『8+7+6。』ー修学旅行期間、新1年生合流、プリンセス東海会議、北陸遠征

今日は3月31日。年度納め。そして…顧問の独り言3月締切日(笑)。

3月第2週、現2年生が修学旅行へ。5つあるコースから北海道に6人、シンガポールに2人。恒例の〝日記メール〟で毎日笑わせてもらった。旅行先でもPNFCは欠かさないように!と伝えたせいでグルメ写真とスナップショット以外にズンバ動画が何本も送られてきた。私服でやるズンバはいささか照れくさそうにも見えたが日を追うにつれて本気度が増す(笑)。最終日の北海道からは明らかに部員数より多い人数で〝ズンバってる〟様子が送られてきた。こうしてPNFCが安城学園で市民権を得ていくのだ。作戦成功である(笑)。
さて、その間の部活動はこれまた例年通り現1年生のみでの活動であった。キックフォームを動画で撮ったり、いつも以上にネットに向かってキック練習に励んだり。経験値の高い者が奮闘する者にアドバイスをする。連日、最後のメニューはミニゲーム。あまりの楽しげな様子に私も堪らず参加したが見せ場はたった一度股抜きを成功させた場面だけ。痩せたいと切に願ったのは言うまでもない(もちろん、願うだけである)。
合間の週末には横のつながりを強固にする、という目的のためミステリーツアー(遠足ではない)と題し知多のアスレチックで汗を流した。足を滑らせ池ポチャしそうになりワーキャー言っていたクセにバンジージャンプを跳べない男性に向かって「この意気地なし〜」と50mくらい離れたところから罵声を浴びせていたことはもちろん内緒である。アスレチックトレーニング後に海鮮丼に舌鼓を打つことも忘れなかった(決して遠足ではない)。こういう時間もたまには良いものである。もう少し暖かくなったら海でラントレ、も考えよう。

新入部員の動きも各中学校の卒業式後から始まっている。初日のズンバこそ置いてきぼりを食らった感が否めなかったが、以降順調にフィットしつつある。新2年と新3年の計15人が6人の新1年生を自然と名前で呼べるようになってきた。トレーニングのパートナーも新2年生が買って出てくれている。些細なことだと笑われるかもしれないが、こういうことが違和感なくできるようになることがチーム作りの入り口として非常に大切なのだ。
若干の実戦経験を積み始めたが、もちろん全てが順調というわけではない。むしろ出来ないことの方が多いかもしれない。しかし全ての新1年生に大きな可能性を感じるのも、これまた事実。毎日のように新たな発見があることは、チームが生き物であると再認識させてくれる。

プリンセス東海(U-18)リーグの次年度に向けた会議が行われた。藤枝順心の多々良先生が長として取り組んでくださり、3年目となる次年度もカピタニオ、南山、同朋、そして豊田レディースとともにアンガクも愛知県勢として参戦していく。新年度からは顔ぶれが若干変わる(桐陽が不参加、新規で東海大翔洋(静岡)、帝京可児(岐阜))。変わらないのはこの組織の存在意義である。むしろ年々高まりつつあると感じているのは私だけではあるまい。東海4県でしのぎを削る真剣勝負ができるのは本当にありがたい。おそらく6月頃から随時実施するこのステージも全力で挑戦していきたい。

19日にはプリンセスの今期最終節、vs豊田L。3年生が抜け、国体選出が抜け、勝敗的には難しいかな…とは思っていたが全員が奮闘。持ち味を必死で出す、なかなか見応えある良い試合。前半をスコアレスで終え、後半も決定機を互いに作らせない展開。このまま終わるかと思ったアディショナルタイム、ラストワンプレーで失点。ああいう場面できっちり仕留めてくる豊田が素晴らしいのだ。結果、0-1の惜敗。ただ、収穫の多い一戦に悲観する気持ちは毛頭ない。これで今期2部を第2位でフィニッシュ。入れ替え戦の相手は…?。

20日は静岡へ。今年度夏を過ぎた頃、ひょんなことからつながった袋井レディース、11月の北陸で偶然知り合った加賀リオペードラ、そしてこの日が初めて関わった鈴鹿グローリィ。地域もチームの年齢構成も異なる4チームによる練習試合を実施。実施に向けて骨を折ってくださった袋井の三上さんに心から感謝。
県境を越えたU15の指導者からチームとして興味を持っていただけたことに感謝するとともに、各チームの選手諸君がそれぞれ個性を発揮するプレーぶりは大変興味深かった。子供達の素晴らしさに合わせて、指導者の皆さんも個性的(失礼しました)。ぜひ細々とでも繋がりを維持していきたい。「愛知に来るときにはご一報ください!」

3月の総決算、北陸遠征を振り返ろう。
初日25日、まず名古屋経済大学へ。素晴らしいピッチと素晴らしい選手、そして素晴らしすぎる指導者にハーフコートゲームとセットプレーを依頼。三壁さんに相談したのが直前だったにもかかわらずいつもの調子で「いいよおー⤴︎」と快諾してくれる懐の広さも、また名経大の魅力である。
力量ある大学生から大いに刺激を受けた後、一路石川県へ。OG11期の幸生と12期の七海がいる北陸大学に出向く。いつも声をかけてくださる北陸大学女子監督の渡辺先生、そして男子総監督の越田先生に感謝しきりである。対戦カードは26日に村田女子(東京)、北陸大。27日は村田女子、高岡商業(富山)。28日にも村田女子。贅沢すぎる三日間。

初日の夜、久しぶりに夜のミーティングは無し。するとのんびり過ごしていた私の部屋にぞろぞろと新3年生が全員やってきた。パッと見た瞬間の「いい表情しているなぁ…」という直感は正解だった。自主的に長時間の学年ミーティングをし、最高学年として最後の約1年間にかける思いを話し合い、中には涙を流しながらも互いの気持ちをぶつけ合ってきたのだ。発した言葉は大会における結果にとどまらず、毎日のトレーニングの取り組みや学校生活にいたるところにまで言及しており、本当にこちらの心が大きく励まされるものだった。チーム作りにおいて最高学年の存在や姿勢は何よりも大きい。そんな〝当たり前〟を持続することが、実は一番難しい。
そういえば11期の幸生が最後のノートに書いてくれた言葉をふと思い出す。
「私は先生が毎日メニュー表に書いていた言葉が一番好きです。〝言われて頑張る、抜かれて抜き返すのは当たり前。いつも頑張るのが安城学園女子サッカー部の部員理想像〟」
顧問も未熟で部員も未熟。ただ、こういったさまざまな思いを共有し、学年関係なく仲間を大切にし、苦労しながらも楽しみながらサッカーに向き合う集団であり続けようとすることで、チーム作りは前を向いて進んでいけるのだと確信した。
この夜で、私はますますアンガク女子サッカー部が好きになった。

試合のことにも少しだけ触れよう。
初日の村田女子戦は前半途中から徐々に対応できなくなった。しかし同日夜のミーティングで戦術的統一を図り、二日目の試合では失点が激減。いくつかのミスは改めて修正すべきであったが効果を体感できたことは何よりの収穫。新たなチャレンジをやりきった部員を褒めるべきだ。北陸大との一戦は心に刻むべきOGとの一戦でもあった。「ナナミさんからゴールを奪うことが恩返し!」と血気盛んに攻め込む。しかし中盤の底に位置した幸生のクレバーなプレーぶりもあって大いに苦労した。セカンドメンバーがピッチに立つ挑戦もいくつか出来たが勝利には届かず。高岡商業戦では前半に心の弱さが出てしまった。そう簡単に人は変われない。ただ、一喝するとこのままではいけないと自覚するのも早かった。後半早々、得点を重ねることに成功。全員出場が叶ったことも大きい試合だった。
最終日は私が勝手に心の師と仰ぐ八代先生がTOP of TOPのメンバーを揃えてくれた。他と比べようのない、最高のマッチメイク。全力で挑み、全力で抗った。前日に引き続き出来たこともあるが、やはり出来なかった部分も多くある。ここを修正していきなさいと八代先生から教わったようにも思う。チームとして、とにかく最高の経験、学びの宝庫。

充実の北陸遠征から途中、高山市に恒例の寄り道。こういう時間もまた楽しい。その後の道中では季節外れの猛吹雪(前日から関東でも雪が降っていたようで…)に遭遇。試合映像を見続ける車内も一瞬緊張感に包まれたがそれでも数人は吹雪に気づかず睡眠学習を持続していた模様。大した心臓である(笑)。

今年度の活動は今日31日で一区切り。二日間のオフを挟んで新年度のトレーニングは4月3日から。新年度も志高く頑張ろう。もちろん、アンガクらしさを忘れずに!

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