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顧問の独り言 2016年2月号Part2

『愛すべき仲間と同じ時間を過ごし、ともに苦労することで、人はどこまで強くなれるのか。』

卒業式を翌日に控えた22日、創部から数えてちょうど10回目となる『3年生に贈る会』を実施。とはいえ、部員にとってはそれぞれ一度きりの高校生活である。今年も涙あり笑いありの感慨深い部行事となった。
会場となった教室に行くとすでにテーブルが配置され、タッパに入った食事が色鮮やかに並ぶ。早朝もしくは前夜、キッチンに立つお母さん方の奮闘が目に浮かぶ(笑)。黒板にはイラストや10期生の名前、窓いっぱいにはこれも恒例の折り紙リングが所狭しと飾られた。楽しくて少し切ない時間を目前に控え、現役部員の胸の高鳴りも聞こえそうな頃。表彰式を終えた3年生が徐々に集まってくる。ちょっと前に引退しただけなのに、現役部員に比べると何だか大人びて見える。ただ、少し雑談をするとすぐ〝あの頃〟の表情に戻るのも嬉しい。

最初に話をさせてもらった。表彰式で女子サッカー部員があれだけ呼ばれたのは初めてということ、10期生それぞれが頑張って手に入れた進路のこと、これからも謙虚に生きて欲しいということ、そしてこのメンバーで本当に良かった、ということ。
11代目主将のはるかから新人戦の結果報告と応援のお礼を伝え、返す形で今度は3年生。代表して10代目主将ゆきよからチームメイトや応援してくれた周囲、家族への感謝の言葉が語られた。
その後はエンターテイメントな時間。思い出すと吹いてしまうので1人でいるときに思い出してはいけない(ような気がする)。なぜか学校の体操ジャージに着替えた後輩16名が…とにかく濃厚そして強引。もう、こうなったら恥ずかしいと思ったら負けである。3年生が〝カワイイ❤︎!〟と何度も叫んだ(←このへんにも後輩への愛を感じる(笑))駆け足一発芸から始まってモノボケ、コンビ芸、歌、ダンス、そして伝統?の9番勝負。衝撃だったのは〇リ〇・シスターズ。本物と見間違う出来栄え(笑)に乙女度ゼロの本気をみた。それにしても新人戦や入試手伝いなどそれなりに忙しい中で、段取りが全て書かれた台本を含めて、よくぞここまで準備したなぁと感心しきり。いつの間にか24時間の使い方が上手くなるのも人間的成長の一つであろう。

さて、異彩を放ったのはマジシャンあけみ。ちょっと辿々しい日本語で「センパーイ、コノナカカラァ、カードヲイチマイ、エランデ、クダサーイ」などと言うものだから、一層本物感が増す(笑)。ピッチ上の姿からは想像つかないほどのハイパフォーマンスに皆文字どおり釘付け。その後もけん玉あり、キックボーリングあり、パン食い競争あり。なぜか小麦粉に顔を突っ込んで色白美人?になっていた人、数知れず。

最後は3年生と後輩の贈り物タイム。BGM効果も手伝ってか(それにしてもあの出力サイズのスピーカーを準備した演出力には脱帽だった)、もう誰も涙を躊躇しない。誰もが伝えたい純粋な気持ちを手紙と言葉、そして涙に託す。何より、後輩の思いをガチッと受け止めてくれる3年生の姿が凛々しく映った。最後の最後、また25個の歯車が噛み合った。
最後の集合写真を撮り終え、3年生と握手。私の方を真正面に向いて、差し出す両手は全員が本当に力強くて…今までで1番気持ちが伝わってくる握手…本当に、嬉しかった。

翌日、23日。平成27年度安城学園高校卒業式。
私は役割のため残念ながら体育館に入らず。朝から駐車場で同僚とともに汗をかいていたが(この日は天候にも、そして気温にも恵まれた!)、何人かの部員保護者に偶然お会いすることができた。また、式後の校舎などでもお会い出来た。改めて謝意をお伝えするこの瞬間も、また大切な時間。
『保護者の皆さん。3年間、お預かりさせていただき本当にありがとうございました。』

『ゆきちゃん、あやぱん、あんちゃん、ほのか、きよさん、ともか、まいまい、みやっち、ゆの。卒業、本当におめでとう。
まさしく〝この仲間が、いればこそ〟です。本当によく成長しました。少しだけ頼もしくもなりました。
これからもたくさん苦労をして、たくさんの人に支えられて、たくさんチャレンジしてください。
そうすれば…最後は必ず上手くいきます。

また必ず、グランドで会いましょう。元気で!!!』 from 中野先生

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