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顧問の独り言 2015年11月号

目の前で起きている出来事をどう理解するか。

3年生がいなくなって最高学年としての自覚が垣間見えるようになった2年生。今度は私たちの番だという意識からか、本当の意味で主体者意識を感じさせるようになってきた1年生。計16名で再始動した11月。

1日、東海大会視察&カピタ応援。もうここで色々と書く必要はないかな…。難しい時間帯をはねのける力は相変わらず素晴らしかったし、少なくとも後半はカピタのゲームだったと今も思う。いくつかの、ちょっとした出来事が勝敗を分けてしまう…サッカーというスポーツの奥深さが表出した試合だったのではないだろうか。無論、ピッチ上では最後まで戦い続けていたし、応援に回ったカピタ全部員は最後まで顔を上げ続けていた。何より観客席でのカピタ保護者の明るくてフェアな存在感は、まさに愛知の誇りを胸に抱いた姿そのものだった。「カピ3年生諸君!本当にお疲れ様でした。君たちは紛れもなく愛知の誇りでした!」

3日、今年度の県高校リーグ最終節、対南山。3年生が抜けて…レギュラーが6~7人変化して…どれだけ試合になるのかな…と不安要素だらけで挑んだ一戦。ところがなかなかの出来!力量ある南山に対し押しつ押されつのシーソーゲームを展開することが出来た。スコアは2-2のドロー。結果はもちろん、内容も上出来であった。その後に1本だけ南山BとTM。計3本で(ポジションや組み合わせにもよるが)新チームでどのようなミスが起こりうるかというリスクの分析、攻撃パターンの可能性の有無、など材料に富んだ一日になった。また、この日は多田先生がわざわざ会場の口論義公園まで出向くという荒業を炸裂(笑)。どうやら途中からサプライズで主審をやろうと意気揚揚(!)だったそうだが想定以上の白熱ぶりに自粛したとのこと。「大丈夫です、多田先生。来てくれたことだけで十分サプライズです」。どうやら東海応援のお礼と言うことでシュークリームやらエクレアやら大量にプレゼントまでしていただいた…尾張地区をちょっと見直した一日であった(笑)。

そういえば今月はケガ人続出、久しぶりの野戦状態であった。いや、別に今月になってけがをしたということではなく、今まで我慢したり誤魔化していた痛みを隠すことが出来なくなった、と言う方が事実に近いかもしれない。要は9月から10月、最後の戦いをしている3年生とプレーするために痛いだなんて言ってられない…という感じで我慢していたらしい。本当に…愛すべきアホである(笑)。というわけで練習メニューも大幅変更を余儀なくされている。上旬こそハードワークを多めに設定したが、ここ1~2週間は練習時間の中に個別で活動する時間(=負荷を自身で考えてトレーニング)も設けている。またリハビリ組用に体幹やウォーキング、ゴムチューブ利用など個々と相談しながら設定中。中旬には一日緊急でオフ日を作り通院推奨デー(!)とした。地元に帰って馴染みのトレーナーに診てもらったり、わざわざ電車でスポーツドクターにリハビリの相談をしに行ったり…それはそれで忙しく過ごしたようだ。とにかく、コンディショニング不良ではなかなかチーム力を上積み出来ない。まさに〝心技体は掛け算〟であると肝に銘じよう。

さて14日は松蔭川端先生にお呼び頂きTM参戦。四日市西、松蔭、椙山と。雨天の影響もあり3本だけ。ただ、前回の試合で改善したかった守備陣の要点は意識しながらプレーできたし、ゴールに向かうために必要な要素についても思い出す作業が出来た、有意義な一日。

23日は再び南山と。こちらは東海U-18プリンセスリーグの第2節、という扱い。その後にTMがあるから、と至学館高校の永井先生が主審を買って出てくれた。こうして日々痩せる機会を失う中野である。ゲームの結果は前半0-2、後半2-1で計2-3。久しぶりに喫した敗戦ではあったがこれもグッドゲーム。終了後のメンバーの表情を見れば、これまた一目瞭然である。アンガク視点で一言でいうと〝ポジションと役割の改善〟が見事に調和した後半であった。言わずもがな、試すべきことが多いこの時期は、時として勝敗よりも段階的な質的向上に焦点を当てなくてはいけなくなる。相変わらず選手起用は苦しい台所事情ではあったが、逆に言えば出場機会が増えている選手がいるということ。これは見方によっては喜ぶべきことでもある。

7日と28日には学校見学会を実施。これで今年度の体験入部はすべて終了。出揃ったのでデータをまとめてみる。【参加者数…延べ53名】【県外からの参加者…3名】【地区別…尾張地区/3名、名古屋地区/1名、西三河地区/39名、東三河地区/7名】【サッカー経験者:サッカー未経験者=35:18】【サッカー経験者の内訳…小学生年代時だけサッカー:中学生年代時にサッカー=10:25】【中学生年代におけるサッカー環境…クラブチーム所属:中学サッカー部所属:両方に所属=16:6:3】【男子チームで活動(同時に女子クラブに所属、も含む)…9名】
うーん、興味深い…。大前提として数値は延べ数なので複数回参加者はすべて加算する方式。ちなみに2回参加した者が8名(そういえば過去には5回すべてに参加した猛者も1人だけ…香織!関東2部昇格おめでとう!)。【地区別】の傾向としては昨年度から東三河地区にもゆっくりと認知され始めたなぁと。尾張地区は現部員が複数いること&指導方針を深いところで理解していただいている指導者がいることが間違いなく大きい。また、時間は掛かるが通学圏内という認識に変化してきたと思われる。【経験者or未経験者】ではサッカー未経験者が減った、というより小学校時代に授業や課外クラブ的な形式でサッカーを実施している小学校が緩やかに増加しているようで、その延長でこのような数値が出ていると認識した方が誤りではないと思う。また、参加した経験者延べ35名のサッカー的なレベル差は当然ながら大きい。このことは全然ネガティブな事柄だと捉えておらず、むしろ門戸を開いたままチームの成長を期待したい…というメッセージが正しく認識されている結果ではないだろうか、とポジティブシンキングで受け止め中。具体的には「最近サッカースクールに入って…」という将来が楽しみな生徒もいれば、男子に混じって互角にプレーしている選手、そして地域トレセンレベルで活躍している子も。なかにはナショナルトレセンに選出され年代別代表を窺うような逸材まで…(さすがにナショがアンガクには…「安心してください、入りませんよ!(ニコッ)」byいつも元気な中野)。さて、最後の項目である【男子チームで活動】している人数には、所属先チーム指導者の素晴らしいオープンマインドを感じる。と同時に、筋力や上背そして無酸素持久力等で勝るであろう男子とトレーニングを積むことで経験できるハードルの高さは、何物にも代えがたい財産になる。以前にも書いたが三種(中学年代男子)で活動できる女子が増えることが愛知県高校女子サッカーの質的向上のキーになると確信している。そういう意味でもここにカテゴライズされる中学生が年々増えて、体験入部に毎年来てくれることを期待したい。

…遅筆なのに今月の独り言も、また長い。ドーモ、サーセン。

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