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顧問の独り言 2014年8月号Part2

第38回愛知県選手権大会、開幕。

様々な実戦の機会に恵まれ、勝ちも負けも含めて充実の前半を終えた夏休み。後半は一転、M-T-Mメソッドを実行しやすいカレンダーとなった。県選手権と、合間に高校リーグ第4節。そして中学三年生29人が参加してくれた体験入部。少し振り返っていこう。
参戦4年目となった愛知県選手権が開幕。社会人、大学、高校、そしてU-15を含めた県ナンバーワンを決めるトーナメント。一発勝負の怖さもあるこの大会で1年目に一回戦突破、2年目にはベスト8、3年目には3回戦進出を果たした。偶然にも、いずれの大会でも全ての対戦相手が異なっている(セレージャ、聖カピタニオ、アオミ、瀬戸フィオレンティーナ、至学館大学、マドレー、FCゴール、愛知東邦大学)。初見の相手とどう戦うか、というのも見どころの一つである(と他人事のように書いてみた笑)。
今年の一回戦は…また初見である。LFC TOYOTA。今年度、県リーグ1部4位の強豪。過去の対戦は創部間もないころに練習試合で1~2本程度。当然、やられたい放題の記憶しかない。
17日、豊田陸上競技場。曇天の中、キックオフ。観客の大方の予想を裏切り、開始早々スコアが動く。1分、しおりから絶妙なスルーパスにきゃらのペネトレイト。6分、押し込んできよの⇒ともか⇒ほのかのサイドチェンジ。パーフェクトなファーストタッチにスタンドからも感嘆の溜息。2-0。対するLFC TOYOTAも当然黙ってはいない。徐々に支配を増していき、前半終了間際には連続したセットプレーから圧力を掛けられた。若干のミスもあり、失点を喫する。2-1で前半終了。
後半に入ると、LFCによる一層の攻撃力になかなか良い守備の準備が出来ない時間が続く。ただ、決定的なシーンをギリギリでしのげたのは関東での経験が生きたのかもしれない。そんな時間帯でビッグプレーが飛び出す。久しぶりにポゼッションが機能したシーン。前に急ぎ過ぎず、サイド展開。極めて正しい判断と理想的なボールの動かし方。ほのか⇒あゆみ⇒はるか⇒あゆみ、と繋いで最後はふたかな。3-1。個の力に頼るのではなく積み上げたグループ力、そして同じ絵を思い描く力。決定的な追加点を挙げることに成功した。とはいえLFCの貪欲さに最後まで苦しめられた。終了間際には見事なミドルレンジのシュートをたたき込まれ3-2。勝負の難しさを学びつつ、辛くも勝利を手にした第一戦であった。
部員のノートには対戦相手としてLFCの素晴らしさを素直に認める文章が多かった。最後まで走りきるスタミナ。フィニッシュミスに対して悔しさを露わにする心の強さ。経験値において格段に上の相手が、目の前の、一つのプレーに固執する力強さ。執念ともいえるそのパワーと人間力に、戦いながらも魅了されたようである。対戦相手へのリスペクトを大切にし、謙虚に学ぶ。そしてその学びを私たち自身の力にしていかなくてはいけない。そんなことを考えさせられた部員のノートであった。

24日、菊里高校グランド。前日と当日の断続的な雨にも関わらず、想像以上に良い状況のグランド。菊里高校部員の献身的な整備作業が本当に有り難い。足も手も汚しながら試合開始ギリギリまで最善を尽くしてくれた。二回戦で対するは至学館高校。多くを語る必要が無いほどの間柄だ。互いに良い時もそうでない時も知っている。今夏においては共に清水の地で充実の時間を過ごした。そんな愛すべき仲間と、GOOD GAMEを誓い合っての真剣勝負。
キックオフから支配を進めるも決定機を多くは作れない。回数にして2度か3度か。そこでわずかなミスが出るとスコアレスで進んでしまう。逆に言えば至学館の気迫あふれるチームプレーに圧されたところもあっただろう。前半終えて0-0。想定内とはいえ最悪のケース。
ハーフタイムには前半の戦い方を評価しつつ、次の一手をどう打つか、というシンプルな指示のみ。しかし、そのシンプルな話を素直に聞き入れて、正しく表現できる力が付きつつある。
後半の戦い方は見事。ゆきよのスローインからあゆみの反転スルーにしおりが反応してゴールに流し込むと、これを皮切りになんと10分間で計5得点。きよののメイクスペースからあゆみ⇒ふたかなと渡って狙い澄ましたフィニッシュ。きゃらの見事なスルーパスにしおりのドリブル。連続したセットプレーの場面で最後はふたかな⇒きゃら。締めはきゃらのペネトレイトとセンタリングにしおりのダイレクトプレー。いずれも見事な得点シーン。短時間のうちにこれだけ生み出せたのは、何よりもボールを支配し続けたからに他ならない。大いなる野心を胸に成長し続けている至学館を相手に、アンガクの積み上げてきたサッカーが表現できたことを素直に喜びたいと思う。

試合を終え、一息ついて、駐車場で至学館永井先生と話す。お疲れ様…どうだったかな…でもGOOD GAMEだったよね…特に前半!…ゴールの数よりも内容そのものが優る試合だったね…勝負を決するのが本当に難しい試合だった、でも互いに価値ある試合だった!…。そして握手、握手…。

県選手権でカピタと対戦するにはあと2つ。まだ越えなければならない山がある。31日、三回戦。対市邨高校。高校リーグ2部所属とはいえ、そのグループリーグで首位突破を決めた結果から見ても実力的には1部中位に位置するチームと遜色ないレベルであることは間違いない。実際、前回の公式戦では粘りに粘られスコアレスを演じられてしまった。局面での戦い方次第では全く予断を許さない展開になることは目に見えている。そして率いる林先生は『自分たちのチームを強くすることが全て愛知のためになる』という、いわば私と根っこでつながっている同志でもある(と勝手に思っている)。そして…指導者が苦労人同士だと、その試合はだいたい面白くなる。
ところで…会場の東邦大学グランドに向かうのはどうやら3年ぶり、らしい。だから少しばかり早く出発。そしていつも通り、焦らずのんびりとマイクロバスを運転して愛知牧場を横切る頃、立ち往生したクルマを発見。試合での采配もこれくらいスパッと出来ると良いのだけれど(笑)即マイクロを停めて声を掛ける。私と同年代(…もう少し若いかな?)のご夫婦と、後部座席にはかわいい少年。これは…ほっとけない。詳しいお話は伺わなかったが(そんな余裕は…無かった!)恐らく、たまのお休みに家族サービス、かな?と推測。すると部員もバスを降りて場を取り巻く。力自慢グループはご夫婦の愛車を丁寧かつ全力で支え、愛嬌自慢グループは不安がる少年と手をつなぎ、大きな愛で支える。なんというチームワーク!結局、私たちの力及ばずプロ(=J○F)の力を拝借することになったが。それにしてもその旦那様が服をボロボロに(失礼!)汚しながらも必死でジャッキを上げる姿は何よりもかっこよく、部員からは「結婚するならこんな人が良い❤」とのコメント多し。これから試合だと知った奥様は慌ててジュースまでプレゼントしてくれた。心を開いてくれた愛息タケちゃんのためにも、負けるわけにはいかない
キックオフ。開始直後から出足が悪い。それなりにボールは繋ぐのだがあまり〝らしさ〟が表現できない。しかしそんな中でも中盤がつないだ。最後はあゆみから逆サイドのはるかに大きく展開。落ち着いたコントロールから幸先よく先制。1-0。ただ、そのあとがやはり続かない。市邨の戦略的進化と上向きなメンタリティーに圧された点も見逃せない。攻守が目まぐるしく変わる展開が続く。失点は時間の問題だったのかもしれない。集中力を欠いたセットプレーの守備からオウンゴールを献上。1-1。前半終了。
常に会話を大事にするチーム。それを旗印の一つとしてアンガクは成長してきた。個の技術的差で相手に優位を許しても、仲間のミスでさえ予測してグループで対応する。そんなアンガクの真骨頂は持続する会話力をベースにした動きの質向上、そして場を考える力、である。前半の問題は戦術ではなく心の中にあった。戦うとはどういうことか。そのことだけを話して、後半のピッチに送り出す。
後半、気合の入ったきゃらのファーストプレー。50mを越えるドリブル独走で左サイドを圧倒。後半の戦い方が劇的に変わるきっかけだった。ふたかなのコーチングにも助けられた。気持ちを切らさない市邨に手こずりはしたが、前半とは打って変わっての展開。とはいっても同じく上位進出を狙う市邨も粘り強さが光る。こういうときこそ交代カード…控えが流れを変えられるチームは強いと思う。後半19分、スルーパスを受けた途中出場のほのかがサイドの難しい角度から、自身今大会2点目をダイレクトに放り込む。2-1。その後は支配しながらも落ち着いた展開。結局、後半は被シュートゼロ本という、納得の内容で最少得失点差ながら勝利。2年ぶりのベスト8進出が決まった。部員と握手、保護者と握手。そして…林先生と互いを労うアツい握手。GOOD GAMEだった証拠。こういう握手はお互い、間違いなく次へのエネルギーになる。

そういえば…この日が夏休み最後の日(!)。愛知牧場恒例のソフトクリームで一息つく。想像以上の人出の多さに少し驚くが、いつの間にか場に馴染み、楽しいひととき。これを活力にして9月も進んでいこう。

追伸その1 体験入部のことは…長くなっちゃったからまた後日(笑)。中3諸君、楽しかったですね。また会いましょう。
追伸その2 実はタケちゃんパパから学校にお礼の電話を頂きました。アクシデントだったのに良い思い出に変わったとのお話、みんなに聞かせたかったです。いつかどこかで会えるといいですね!

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